共働き夫婦のふるさと納税|上限額は「ひとりずつ」計算する
最終更新日: 2026-08-19
共働きでいちばん多い誤解が、「世帯の年収を合算して上限額を出す」というものです。ふるさと納税の控除は個人の税金に対して行われるため、上限額は夫婦それぞれ別々に決まります。ここを取り違えると、片方が上限を大きく超えて自己負担が増えます。
上限は「世帯」ではなく「ひとりずつ」
ふるさと納税は、寄付した本人の所得税と住民税から控除されます。したがって上限額を決めるのはその人自身の所得です。
| 正しい考え方 | よくある誤解 | |
|---|---|---|
| 上限額 | 夫の上限+妻の上限(別々に計算) | 世帯年収から1つの上限を出す |
| 寄付の名義 | それぞれ本人名義で寄付する | どちらか一方の名義でまとめる |
| 自己負担2,000円 | 寄付した人ごとに2,000円 | 世帯で2,000円 |
自己負担の2,000円はひとりにつき2,000円です。夫婦それぞれが寄付すれば、世帯としては合計4,000円の自己負担になります。
控除上限シミュレーターで、それぞれの上限額を計算する(夫の分・妻の分を1回ずつ計算してください)
名義と支払いが一致していないと控除されない
共働き世帯でいちばん起きやすい事故がこれです。
- 妻の上限額で計算したのに、夫のクレジットカードで支払った
- 申込者名を世帯主にまとめてしまった
寄付金受領証明書は申込者の名義で発行されます。控除を受けられるのはその名義の本人だけです。妻の控除にしたいなら、申込者も支払い名義も妻にそろえてください。家族カードは名義が本人と異なる場合があるため、事前の確認が必要です。
子どもの扶養は、どちらにつけるかで上限が変わる
16歳以上の子どもを扶養している場合、扶養控除の分だけ課税所得が下がり、その人のふるさと納税の上限額も下がります。共働きでは扶養を夫婦どちらにつけるか選べる場合があり、その選択で両者の上限額が動きます。
注意点として、15歳以下の子どもは扶養控除の対象外です(児童手当があるため)。そのため子どもが小さいうちは、共働きでも上限額は独身時とあまり変わらないことが多くなります。
くわしい早見表はふるさと納税の上限額 早見表にまとめています。
どちらが多く寄付すべきか
結論から言うと、収入の多いほうが上限額も大きくなります。ふるさと納税の上限は住民税所得割額に比例するため、所得が高いほど枠が増えるからです。
ただし「多いほうにまとめる」のは間違いです。それぞれの枠を、それぞれが使うのがいちばん多く寄付できます。片方に寄せると、もう片方の枠が丸ごと余ります。
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控除の申請も、ひとりずつ
ワンストップ特例の申請書も、寄付した本人がそれぞれ提出します。「夫がまとめて出す」ことはできません。条件も本人ごとに判定されます。
- 確定申告が不要な給与所得者であること
- 1年間の寄付先が5団体以内であること(本人ごとに数えます)
夫が6団体、妻が3団体に寄付した場合、夫だけが確定申告になり、妻はワンストップ特例が使えます。2つの方法の違いはワンストップ特例制度 vs 確定申告 比較で扱っています。
共働きのつまずきまとめ
| つまずき | どうなるか | 対策 |
|---|---|---|
| 世帯年収で上限を計算した | 片方が上限超過し自己負担が増える | ひとりずつ計算する |
| 妻の枠を夫のカードで支払った | 妻の控除にならない | 申込者と支払名義を本人にそろえる |
| 収入が多いほうにまとめた | もう片方の枠が丸ごと余る | それぞれの枠をそれぞれが使う |
| ワンストップ申請書を代理で出した | 受理されない | 本人がそれぞれ提出する |
| 扶養の付け替えを考慮しなかった | 上限額の見積りがずれる | 扶養をつけた側の上限が下がる |
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出典
- 総務省「ふるさと納税ポータルサイト」 控除の仕組み
- 国税庁 No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」 タックスアンサー No.1155
本記事は一般的な整理であり、個別の税務判断は税理士または所轄の税務署にご確認ください。